2011年7月に僕がCoronaSDKの入門書を出したのは記憶に新しくないところですが、CoronaLabsのブログで、Corona SDKの料金プランの改定が発表されました。
State of Corona: New Public Release + FREE + Re-imagining Pro | Corona Labs
http://coronalabs.com/blog/2013/04/04/state-of-corona-new-public-release-free-re-imagining-pro/
この記事は、これまでPlay StoreやApp Store向けの公開用アプリをビルドするために最低99ドル/年が必要だった時代が終わり、無料で公開用アプリが作れるようになったことを知らせるものです。
(あとPROライセンスの見直しとか、OpenGL/ES強化の情報とかも載ってますので、興味ある方は元記事を御覧ください)
新料金体系
http://coronalabs.com/products/corona-sdk/faqs/
以前の料金体系からINDIESが無くなり、新たにSTARTERが入った形になります。
料金
PRICE | Revenue Limit(*) | |
---|---|---|
STARTER | 無料 | 10万ドルまで |
PRO | 599ドル/年 | 50万ドルまで |
ENTERPRISE | 999ドル/年 | 50万ドルまで |
2,499ドル/年 | なし |
*Revenue Limit : 昨事業年度の収入による利用制限。*1
できること
STARTER
- SDKの安定ビルドをダウンロードできます
- シミュレータでアプリを作れます
- アプリ(.apk/.app)をビルドできます(クラウドビルドなのでオンライン時のみ)
- ビルドしたアプリはPlay StoreやApp Storeで有料/無料問わず公開できます*2
- アプリに広告を載せることができます(参考:Can I have ads in my apps made with Corona SDK Starter?)
PRO
本当に公開できるのん?
僕のサブスクリプションは1年以上前に切れているのでちょうどいいと思い、実際にCoronaのサンプルにあったカメラアプリをPlay Storeに公開してみました。
お金払ってないのにdebug.keystore以外のkeystoreファイルを使ってちゃんと署名ができました。これは嬉しい。
というか最新のCorona SDKを落とし始めてから公開設定の完了まで30分とかかりませんでした。お手軽感がパないです。
余談
はじめる!CoronaSDKを出した後の僕はと言えば、本を出すだけ出しておいて(転職があってバタバタしていたのもありますが)あまりCoronaの普及活動に精を出していなかったように思っています。
最大の理由は料金体系のしんどさでした。最近の料金体系は追ってなかったのですが、Play StoreかApp Storeのどちらか向けのビルドをするために99ドル、両方だと249ドルとか、初心者にはオススメしづらかったです正直。
もちろん仕事でガッツリ使うツールとしては高くはないですし、作ったアプリでちゃんとビジネスをして稼げれば2万円や3万円は軽く取り返せるでしょう。
ただそれは、割と意識の高いほうの考え方です。世の中の「スマートフォンアプリというものを自分にも作れるなら作ってみたい」みたいな趣味レベルの人たちには、そこまでの意識の高さは求められません。
そういう点で今回の料金改定は、初心者がサクッとスマートフォンプログラミングに触ってみるという点で、物凄くハードルが下がったと感じ、歓迎しています。
// 現実的には、Enterpriseで充分お金が取れるようになったから、
// 裾野を広げるほうの戦略にシフトしてくれたのかなーと思ってます。